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教室の思いで 〜アーティストの声〜
上原ひろみさん 人と比べないこと。優越感や劣等感は、音楽に必要ないもの。
音楽教室のレッスンは、遊びみたいで楽しかった
上原ひろみさん
― 2003年に世界デビューを飾った上原ひろみさん。その才能に世界が注目しているところです。6歳からヤマハ音楽教室の幼児科に通っていらしたそうですね。

上原 母自身が子どもの時に、ピアノを習いたかったらしくて、その思いが娘に。幼児科とジュニア専門コースに通っていましたが、おけいこをしている感覚は全然なくて、音で遊んでいる感じでした。どの先生も情熱的な方ばかりで、ただただ楽しかったです。

― 先生に教えていただいたことで、印象深いことはどんなことですか?

上原 ピアノを弾くということは頭で考えるのではなくて手というフィルターを通して心を表すこと、音楽は心を表現する手段、ということをごく自然に教えてくれました。たとえば単にフォルテは強く、というだけじゃないことを、楽譜に色鉛筆で色を塗りながらレッスンするんです。ここは赤い色とか、黄色い色とか。ほかにも熱いとか冷たいとか、いろんな感覚を音楽に取り入れていくんです。そこから発展して、このメロディーはお父さんみたいにとか、ここはお母さんみたいにとか、イメージをふくらませていきました。子どもだったから、お父さんのイメージは力強くて、お母さんのイメージだとやさしく…というふうに、そんな素直な思いで弾いた記憶があります(笑)。こんなふうにして音楽の楽しさの扉を押してくれたから、レッスンがいやだなんて、一度も思ったことがありませんでした。

― その先生のおかげで、さまざまなジャンルの音楽に触れるようになったとか。

上原 先生は特にジャズが好きでした。もちろんピアノの基礎はクラシックですから、ハノンとかも弾くんですけど、私、あの単調さに途中で眠くなっちゃうんです。そんな時、先生にハノンをスウィングして弾いてみたらって言われて、ジャズっぽくしたら、これがおもしろくて。自分で和音をつけたりして遊ぶようになりました。いろんな音楽のおもしろさを紹介してくれて、チョイスの幅をたくさんくれるけれど、絶対に強制しない先生でした。
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