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十年以上、同じメンバーで続けてきた福岡のクラスの皆さん

アンサンブルゼミ高校生・大学生
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十年以上、同じメンバーで続くクラス

※この記事は、ヤマハFC会員向け情報誌「音遊人」2014年3月号に掲載されました。

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1曲目は、ジョー・サンプルのリリカルな名曲『虹の楽園』。1970年代のフュージョン界を代表する大ヒット曲に続いては、ビッグバンド界の寵児、ゴードン・グッドウィンによるスイングしまくりのナンバー『カウント・バッバ』。

エレクトーンによるアンサンブル。6人で、ベースやギター、ブラスセクションなどのパートに分かれて演奏するのだ。

どちらの曲も難しそうだなぁ、というのが、正直な印象。タイプの異なるこの2曲、どちらも息の合ったリズム感覚が試される曲なのだろう、というのは素人が聴いても容易に想像がつく。

「ウラ拍をちゃんと意識してね。入り方が適当なところがありますよ。課題はたくさんありますからね」と、講師の先生から指示が。

だけど、6人いる生徒は全員、楽しそうだ。そして、いろいろ指摘は厳しいが、先生も楽しそうだ。笑顔が絶えない。レッスンというよりも、まるで部活動やサークルのような雰囲気。教えてもらっているというよりも、みんなで音楽を楽しんでいる、という感じなのだ。

メンバーは、口を揃えて言う。

「いろんなタイプの曲を、みんなで演奏できるのが楽しいんです」

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福岡県は大野城市のフカノ楽器店。ヤマハ音楽教室で行われている<アンサンブルゼミ>のレッスンにお邪魔している。

なぜここにやって来たかというと、このクラスのメンバーは、もう10年以上もの間、同じクラス、同じ講師のもとで学んでいると聞いたからだ。

クラスは高校生が5人と、大学生が1人。彼らは2歳から入会し、3歳児が対象の<おんがくなかよしコース>、<幼児科>、<ジュニア科>、<ジュニア専門コースハイクラス>、<ジュニア専門コース専攻クラス>を経由し、いまは「みんなでアンサンブルがしたい」と<アンサンブルゼミ>に進んできた。このコースは4年目になるという。計算すると、13年目か。

13年。

つまりは、小学校から中学、高校までの年数を合わせたよりも長い間、彼らは一緒に音楽を学んでいるのだ。そう考えると、いかに長続きしているクラスか、わかるはずだ。そして、同じ13年という長さでも、大人になってからと、3、4歳からでは、時間の”濃さ”が違う。

この、サークルのような楽しい雰囲気は、そんな濃密な時を共に過ごしてきたことから醸し出されているのだろう。

そして、彼らをつないでいるのは、音楽だ。

気持ちの共有

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「音楽の楽しみ方は、6人いるメンバーそれぞれだと思います。勉強や部活の息抜きにもなっているみたいですね」とは、加藤明子講師。
彼らがヤマハに入ってきてから、ずっと彼らの指導を行っている。
つまり、ずっと一緒なのは、7人だともいえるわけだ。

「教室のあるこの辺りは、3つの町が隣接する境界線上の近くで、つまり学区も分かれているので、生徒たちもみんなが同じ学校に行っていたわけではないんです。そんなこともあり、学校や家族以外の人と一緒に過ごす時間の大切さを感じているのではないでしょうか」

楽しそうにレッスンに参加する彼らだが、ここまで来るには、相当の困難もあったのでは?
「小学4年生くらいまでは、みなさん迷われたりもしたと思いますよ。特に、ジュニア専門コースハイクラスからは、グループレッスンと個人レッスンが並行して進むので、大変な時期もあったと思います。『練習したくない』とか『遊びたい』という気持ちもあったでしょうね」

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小学校低学年といったら、遊びたい盛りのはず。そんな時期にも彼らが音楽をやめてしまわなかったのは、お母さんたちの協力が大きかったという。

「特にジュニア科では、お母さんがこどもに向き合ってあげることが大事ですね。レッスンを続けていれば、うまくできるときもあれば、できないときもあります。一時の感情ではなく、長い目で付き合ってあげることが必要だと思います」

その点では、彼らのお母さんたちは、自分のこどもだけでなく、みんなでみんなを温かく見守ってくれる存在なのだという。

「どんなときでも、がんばったときには、みんな一緒に喜んでくれるんです。こうした〝気持ちの共有〞は、こどもたちにとってとても大きな励みになりますよね」

ヤマハの友達に会いに行く

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「みんな、名前で呼び合っているから、苗字がすぐに思い浮かばないことがありますよね(笑)」と言って、明るく笑い合うお母さんたち。そう、このクラスは、お母さんどうしも大の仲良しなのだ。

彼らはどのように、こどもたちを見守っているのだろう。

「いままで数々のお稽古ごとをやめてきたけれど(笑)、ヤマハだけはなぜかやめなかったですね」

「小学校の低学年の時は、家で練習していても間違えてばかりで、こっちが『もうやめたら?』みたいな気持ちになったけれど、結局、本人から『やめたい』と言うことはなかったんですよ」

「大会で賞をもらったりもして、本人は『楽しい』と言っていますよ。進学する時とか、節目を迎えるごとに、どちらかといえば自分のほうが揺れているような気がします」

「個人レッスンも楽しいけど、グループはもっと楽しいと言って、続けていますね。レッスンは『ヤマハの友達に会いにいく』みたいな感覚なんじゃないですか」

みんなで音楽をやることの意味

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親御さんたちもどっしり構えているように見えて、実は不安と隣り合わせの毎日が続いていたのかもしれないが、いまではそのような心配もないようだ。

「小学校の5~6年生のジュニア専門コース専攻クラスになると、それまでは与えられたことをやっていたのが、〝やりたい〞という気持ちが出てくるんです。音楽が本当に楽しくなってきて、『いま流行っている曲を弾きたい』とか、目的もはっきりしてきますよね)」(加藤講師)

実は、この日のレッスンは、2014年1月にZEPP福岡で行われる<エレクトーンステージ>の九州大会に向けた練習(※)。

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<おにぎり>と名付けられた彼らのアンサンブルは、博多市民センターで行われたフカノ楽器店大会で金賞を受賞したことでZEPPでの大会に出場できるのだが、彼らはここ数年は金賞の常連になっている。大会に出るために、学校の行事よりも大会を優先したメンバーもいるほど、メンバーの<おにぎり>への愛着は深い。

「できるだけ、いまのメンバーで、音楽を続けていきたい」

「週に1回、みんなに会うとすごく盛り上がるんです」

「みんなで演奏すると、スッキリする」

「このメンバーで音楽を続けたいし、大人になっても趣味で音楽を続けたい」

将来は音楽の先生を目指すメンバーもいるという。いまや音楽と、そしてクラスのメンバーの存在は、彼らの大きなよりどころとなっているのだろう。

「生徒には、音楽そのものを楽しめるようになってもらったら、と思うときもあります。だけど、それだけではない、彼ら一人ひとりに、この場所で、みんなで音楽をやることの意味があるんだな、とも感じます。実は、自分も彼らに教えてもらっていると思います」(加藤講師)

みんなで学ぶ。音楽を学ぶ。
一緒に時間を共有し、成長していくことの尊さが、ここにはあった。

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