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サーフィンは波とのアンサンブル ― 中塩佳那さん

中塩佳那さん インタビュー

― 家族の影響でサーフィンと音楽を

お兄さんがプロサーファー、妹さんもサーファーというサーファー一家で育った中塩さん。「サーフィンを始めたのは4歳か5歳の時。父と兄がサーフィンをしていて、それについていくことが多かったので、私もなんとなく始めました」。

ヤマハ音楽教室には幼児科から通い、2012年にプロサーファーを目指していたお兄さんの影響で仙台から千葉へ引っ越した後もヤマハを続け、高3の12月まで通ったそうです。「ヤマハは、もともと祖父母が習わせたかったようです。私が通いだしたのがきっかけで、下の妹2人も私に続きました」。

自宅での練習はあまり熱心ではありませんでしたが、それでも弾けるようになっていく姿を見ていたお母様からは「どうして弾けるようになっているの?」と不思議がられたことも。小中高時代、日々の生活はサーフィンが中心。毎週末のように試合があり、地方や海外に行くことも多かったそう。

自宅での練習は、レッスン前に少し弾く程度ということも。

さらに幼稚園から小学校6年生までは水泳も習い、小学校高学年では部活で体操部に入っていたので多忙な生活でした。


― リフレッシュを兼ねてサーフィンと音楽を両立

途中、何度か「サーフィンだけにする?」とお母様に聞かれたこともあったそうですが、「ヤマハでグレードを取得しておけば、将来、何かの役に立つかもしれない。6級か7級までは取りたい」という思いもあり、続けてきたと言います。

そして、中学生の時に6級を取得しました。「サーフィンは日中しかできないので、ヤマハのレッスンは遅い時間にしてもらったり。サーフィン中心の生活での気分転換にもなっていました。中学や高校に入ってからは自分が好きな曲を弾けるようになって、どんどん楽しくなっていきました」。

学校では、合唱などの伴奏をしたこともあり「卒業式に、サーフィンをしている知り合いの議員の方が来賓でいらしていたのですが、私が在校生の歌の時に、いきなりステージに上ってピアノを弾き始めたので『ピアノが弾けるんだ!意外!』と驚いていました(笑)」。


― 音楽で身につけたことがサーフィンにも役立つ!

大学生になった今でも、土日で波がよくない日には自宅でエレクトーンを弾いているという中塩さん。「音楽で得たリズム感がサーフィンにすごく役立っています。サーフィンは、うねった波が徐々に崩れていくところに乗るのがコツなのですが、うまく乗るためには、その波のリズムに合わせていく必要があって。リズム感がないと、波にはうまく乗れません」。

またエレクトーンで楽譜を見ながら右手と左手、足をバラバラに動かすのも「サーフィンでの動きに近い」と言います。「サーフィンも、波に乗ってから足の位置を変えたり、手でバランスを取りながら、腰を進む方向に向けたり。少しずつ体のパーツをバラバラに動かしていくので、エレクトーンの演奏と似ているんです」。

エレクトーンを演奏する際には、足元を見ないようにと注意をされますが、「サーフィンも目線が大事。右を見たら右、左を見たら左に自分が進んで行くので、足元ではなく進行方向を見ていることが大切なんです」。


― 「やりたい」気持ちを大切にしてくれた両親

サーフィンもヤマハも長く続けてきた中塩さんですが、その秘訣を伺うと、「飽き性だから」という回答が。「好きなことしか続けたくないタイプ。何でも面白いと思えないとやめてしまいます。でも、サーフィンと音楽は好きだったから続けられた。ですから、保護者の方は、子どもが『したい』と言ったことをそのタイミングでやらせてあげるのが一番長続きするのかなと思います」。

現在の目標は「2028年のロサンゼルスでのオリンピックへの出場」という中塩さん。「そのためにも、世界で18人しか入れないチャンピオンシップツアーというレースに参加するのが目下の目標です」。

プロフィール

2004年生まれ。宮城県出身。父と兄の影響でサーフィンを始める。中学在学中の2017年より日本サーフィン連盟(NSA)ガールズランキング5年連続1位、『ISA世界ジュニア選手権』3年連続出場。2021年JPSAのプロ公認資格獲得。2022年JPSA第1戦優勝、NSAジュニアオープン ガールズクラスで優勝(4連覇)するなど活躍中。2022年より早稲田大学スポーツ科学部在学中。

Photo:Akira Moriyasu/Text:Hana Hasegawa