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― 中村さんが作曲に本格的に取り組み始めたのはいつごろですか?
中村 高校2年生の時に、エレクトーンのコンクールに出場するため、初めて作曲に取り組みました。ところがこれが大変な難産で、1ヶ月かかっても8小節のメロディが出てこない!
― まさに生みの苦しみですね。
中村 本当に苦しみましたね。
ところがあるとき、頭の中を真っ白にした瞬間、自然に旋律(フレーズ)が湧いてきたんです。急いでそのメロディを譜面に書いたら、これが自分でも驚くほどの出来栄えになっていました。先生も「これはいい曲になるよ」って誉めてくれたんですが、曲ができた時点で、「たとえ先生に誉めてもらえなくてもいい」って思えるほどの自分の中での傑作だったんです。
― でも、苦しんだだけあって、誉められたときのよろこびはひとしおだったでしょうね。
中村 うれしかったですよ(笑)。
あの時のことは決して忘れることはないし、自分が自信を持ったものが評価されるよろこびを、その時初めて経験したような気がします。
― 今も曲作りの上で大切にしていることは?
中村 はじめての曲作りのときに経験したように、頭に浮かんでくるインスピレーションは、とても重要な部分だと思います。それは、様々な風景や人との出逢いから生まれた“ひらめき”であり、また、私の音楽の永遠のテーマである「地球」や「自然」から湧き出たメッセージでもあるわけですから、大切にしたいです。
― 頑張ってメロディを作り出すのではなく、自然に湧き上がるメッセージなんですね。
中村 頭をひねってメロディを作るテクニックもなくはありませんが、心をからっぽにして自然に湧き出た旋律(フレーズ)にこそ、人に強く訴える力が備わっているような気がします。
― まさに創造力の賜物。テクニックで作曲するよりも難しそうですね。
中村 でも、元はといえば、子どもの頃に私が音楽と出逢っていなければ、そうした創造力もなかったかもしれないし、何より今の私はないわけですよね。
今振り返って考えると、私の両親は自由に音楽を楽しませてくれました。
子どもの頃に音楽と自由に接し、楽しむことができた経験が、今の私に創造力を持たせてくれたわけで、両親には本当に感謝しています。 |
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