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― 西村さんは現在、日本を代表する若手音楽家として活躍をされていますが、音楽との出会いはいつ頃ですか?
西村 3歳のときにお友達に誘われてヤマハ音楽教室に通うようになったのがきっかけです。その頃私の周囲では3-4歳になると何か習い事をする風潮のようなものがあったんです。
それはバレエや習字など何でもよかったのですが、私の場合は仲のよかった子が「ピアノに行く」と言うので、ついて行ったのがきっかけでした。
― それじゃその時にお友達がバレエに行っていたら、今ごろ西村さんはバレリーナになっていたかも。
西村
そうかもしれませんね(笑)。
でもきっかけは別としても、自分の感じたことを表現する方法がいろいろあるなかで、私にはピアノという表現方法が一番合っていると、今になって思うんです。
― 音楽教室の印象はいかがでしたか?
西村
通い始めてみると楽しくて、習いごとという感覚はありませんでしたね。
“もう一つの幼稚園”という感じで、音楽教室に行くのが楽しみでした。
― 子どもの頃の西村さんはどんな子だったんですか?
よく人見知りする子でした。知らない子とはすぐに仲良くなれないタイプの……。
― じゃピアノが友達?
西村
本当に(笑)。ピアノを弾いていると、友達とお話ししているような、自然な気分になれて楽しかった。ただ音楽教室でみんなと一緒に楽しんでいるうちに友達がどんどん増えていったんです。
人見知りもいつのまにかなくなっていましたね。
― 音楽教室が友達づくりに役に立ったわけですね。
西村
そう。でも今振り返って音楽教室で一番よかったと思うのは、音符を習う前に、音楽を楽しむことから入ったことだと思います。
みんなで輪になってリズムを聴きながら、それぞれが手に持ったタンブリンやカスタネットで音を出す。
そんな単純なことでも、「みんなで音楽をつくる」という楽しさを実感できるんです。
もしそれをしないで、先生がいきなり黒板に向かって音符の説明を始めていたら、長くは続かなかったでしょうね。
― その頃すでに音楽の才能を意識していたとか?
西村
教室では「誰が上手で誰が下手」という優劣はありませんでした。
ただ、みんなで一緒に楽しみながら音を出していくなかで、周囲の音を聴いてそれに合わせて自分も音を出す――ということが、自然にできるようになっていったんです。音の大きさや音程の違いを意識するようになり、協調性と集中力できれいなハーモニーができるということが実感できるんです。
その経験が、音楽家としての今の私にとって、大きな力になっていることは確かです。
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