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―音楽がそうやって好きになり上達していった一方で、学校の勉強のほうはいかがでした?
西村 どうだったのかな(笑)。でも、子どもの頃に音楽教室で、「音楽だけではなく、学校の勉強もきちんとしないとダメだよ」って言われたんです。
今になってその意味がとてもよくわかるようになってきました。
―音楽を職業にしてから?
西村 そうです。音楽って、作曲者やプレーヤーの人間性が必ず曲や演奏にあらわれるんです。だから人間性を高める努力が必要なんです。
あの時の言葉はそういう意味だったんですね。
―西村さんが作曲をする上で、一番重要だと思うのはどんなことですか?
西村 ひとつだけ「これ」とは言いにくいんですけれど、やっぱり集中力って大事ですよね。その点、音楽教室でのグループレッスンはメリハリがあって、集中力を高める意味でもとても有意義だったと思います。たとえば長時間にわたってだらだらとレッスンするのと、短時間で集中して楽しくレッスンするのでは、成果の差は歴然としてきます。問題はレッスンに費やした手間や時間ではなく、その時間をその音楽に、いかに効果的につかって集中力を高められるかの問題だと思うんです。
グループレッスンは、そうした緊張と緩和がうまく調和されているんですね。
―何をするにしても、メリハリって大事ですよね。
西村 今でも私は意識的に音楽から目を離す時間を持つようにしているんです。それまで目に入らなかった街の景観や、季節の花の美しさを楽しむ……そんな心のゆとりが、次の音楽に必ず反映されてくるんです。
子どもの頃にいただいた「音楽だけでなく――」というあのアドバイスは、今の私の精神的なよりどころになっているんです。 |
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