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横浜からも渋谷からも電車で約20分という立地の「ヤマハ日吉センター」でボーカル科を担当する鈴木克己(すずき・かつみ)講師。PMS発足当初からレッスンを担当し、開設以来ずっと続けてレッスンに通っている会員さんもいらっしゃるベテラン講師です。そんな鈴木講師にレッスンのモットーや、この20年を振り返ってのご感想などを聞きました。

プレーヤーとしてのノウハウを伝えていくレッスン
この日吉センターでPMSのレッスンが始まったのが20年前…。自分としても講師としてまだ駆け出しで、会員の方との接し方や教え方などの面で試行錯誤していた部分もあったりといった時期だったんじゃないかと思います。振り返るとあっという間ですけれども、その間、うれしい話もいろいろあったんですよ。たとえば会員さん同士がクラスを超えてバンドを組んでインディーズのCDを出したり、会員さん同士が結婚されて、みんなで演奏して祝ったり、──僕もみなさんと一緒になって応援して、盛り上がりましたね。


今になってわかる講師という仕事のたいへんさ
そんな中でも一本“芯”というか、ずっとボーカルのレッスンで心がけてきたことは、コトバをちゃんと歌ってくれる人を育てたいという思いですね。もちろんボーカルといっても技術的な面で、しっかり教えなければならないことがあります。でも自分自身はフォークシンガーなので、やっぱり自分のコトバで表現するということの大切さを伝えたいと。そのためには歌うだけじゃなくてギターで弾き語りにしてみようとか、自分で歌詞を書いて、もしできれば曲も付けてみよう……というふうに、どんどん広がりのある提案をしています。長く教えている中ではそれに応えてくれる人がいて、今こうして振り返ると、そういった会員さん達に助けられてきたなあと感じますね。もう講師と会員というよりも、お互いがんばってきた音楽仲間という感じです。

若い会員さんが、自分の演奏の世界を拡げてくれる
それとレッスンを続けていく中でやはり一番うれしいのは、ライブや発表会のステージで、日頃の成果を一生懸命出して歌っている会員さん達の姿を見ることができた時。自分が用意してきた1曲をしっかり歌いきった顔が、みんななんとも言えない良い表情をしているんですよ。そういう姿を見ると、僕としても嬉しくなる。これは他では味わえないうれしさですね。“教える”って言いますけど、基本はやはり“音楽を一緒につくる”ということ。ふだんのレッスンでも、僕が信じているやり方を押しつけるのではなく、その人の場合どうしたらうまくいくのか、一緒に考えていくやり方です。そうやって作り上げてきた一人一人のステージだからこそ、みんな輝いてくれるんだと思いますね。

取材協力:(財)ヤマハ日吉センター