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現役子育てママがおすすめ絵本をご紹介!

盛り上がる!「参加型の絵本」

こんにちは! ぷっぷるコラムメンバーズのよこです。

「絵本を読んでも聞いてくれない・・・」「読み聞かせがあまり得意じゃない・・・」そんな悩みを持つパパ・ママにおすすめなのが、“参加型”と呼ばれる絵本たち。クイズのように当てっこをしたり、物語にあわせて体を動かしたり、かけ声を出したり。「親が読んで子どもが聞く」だけでなく、楽しく遊びながら読み進められるので、子どもが夢中になってくれるのです。子どもの意外な反応が面白かったり、親が一緒になって楽しめたりするのもポイント。絵本を通じて、親子のふれあいも楽しむことができます。

今回は、そんな参加型絵本の中から、小さなお子さんに人気の手遊びが絵本になった「どっちの てに はいってるか?」と、奇想天外な質問の数々に親子の会話がはずむ「ねえ、どれが いい?」の2冊をご紹介。ぜひ、親子でワイワイ楽しんでくださいね!

「どっちの てに はいってるか?」 作・絵:新井洋行(偕成社)

<1~3歳のお子さんにおすすめ>

片方の手に何か物を隠して、両手をにぎり「どっちの手に入ってるでしょうか?」と当てっこをするのは、小さな子にもなじみ深く、人気の手遊びですよね。これを絵本のかたちで楽しめるように構成。遊びがそのまま本になっている参加型の赤ちゃん絵本です。

サイズは小さめで、丈夫なボードブック。角も丸くなっており、小さな子でも扱いやすい配慮があります。形は横長で、上に開いていくかたち。最初のページには「どっちのてに はいってるか?」と、男の子が両手を握った絵があり、ページをめくると「こっちの てでした」と回答が出てきます。単純な繰り返しですが、小さな子どもの心をつかむにはもってこい。何が手の中に入っているのかとっても気になって、次は?次は?と興味をひかれて、どんどん読み進めていけます。

初めて読んだのは、我が家の兄弟が1歳、3歳、5歳のとき。1歳の末っ子はニコニコしながら絵本の手に触れる、3歳の次男は直感で「こっち!」と指をさす、5歳の長男は穴が開くほどジーッと手を見つめ(笑)、当てる気満々で参加する・・・と、それぞれ違った反応で、とっても面白かったのを覚えています。当たったら大喜び、はずれたら本気で悔しがり、子どもとコミュニケーションをとりながらこちらも一緒に楽しめました。

答えを覚えたらすぐ飽きちゃうかな?と思ったのですが、末っ子は年長になるくらいまで思い出しては繰り返し読んでいました。答えが分かっていても、それはそれで「当たり~!」と楽しめるんですね。また、出題者の男の子、お母さん、お父さん、くまさんが、それぞれ手に持っているものの数がだんだん増えていくことに気がついたり、全部足すと10個になることがわかったり、「こっち」ではなく「みぎ・ひだり」と答えられるようになったり・・・と、読むたびに成長も感じられました。

それに、読んだあと、すぐ本当の遊びにつなげられるのも高ポイント。絵本+手遊びで、病院での待ち時間や、乗り物でのぐずり対策などにも役立つかもしれません。小さい子どもとのふれあい遊びにぴったりな、おすすめの一冊です。

「ねえ、どれが いい?」 作:ジョン・バーニンガム/訳:まつかわ まゆみ(評論社)

<4~6歳のお子さんにおすすめ>

「もしもだよ、きみんちの まわりが かわるとしたら」「ねえ、どれが いい?」と聞いて、男の子が提示するのは3つの選択肢。大水に浸っている家と、大雪に埋まっている家と、ジャングルに囲まれている家・・・うーん、どれも大変なことになってるなぁ。ねえ、どれが いい? お城で食事か、気球で朝ごはんか、川でおやつ・・・こっちはどれも面白そう。食べなきゃいけないとしたら、どれが いい? クモのシチューに、カタツムリのだんご、ムシのおかゆに、ヘビのジュース・・・!

ほのぼのとした可愛らしい絵と、選ぶのにとっても苦労する質問の組み合わせが面白い、40年近く愛され続けてきたベストセラー絵本です。「ねえ、どれがいい?」と問いかけながら、次々と繰り出される奇想天外な選択肢。まさに究極の選択を迫る質問が次から次へと出てきます。まぁこれならいいかな~というお題から、どれも無理!という難題まで。聞いている子どもたちは、ワイワイ大喜びで、あれやこれやと悩みます。

「えぇ!選べない~」と迷ったり、「うわぁ~どれもやだ!」と言いつつ嬉しがったり。子どもの反応を直に楽しめるので、読む方もかなり楽しいです。そして、いつの間にかこちらも一緒に迷って考えることに・・・。文章自体は短いのですが、これがいい、あれがいい、と親子で話しながら進めるので、なかなか読み終わることができません(笑)。

これも兄弟(当時5歳&7歳)一緒に読みましたが、選ぶものが違って本当に面白いです。例えば、ジャムまみれになるのと、水びたしになるのと、泥んこになるの、どれがいい?という質問。長男「ジャム!」、次男「え!水がいいよ~水遊びできるもん。ジャム、大変じゃない?」、長男「美味しいから全部たべればいいじゃん」、次男「あぁそっか。ぼくもピーナッツクリームだったら、それでもいいな!」と、自分ならどれがいいか、その理由など、自然と言葉がポンポン出てきます。現実にはありえないこと、夢が広がるようなこと、いろいろな質問があるのですが、その選択肢からどんどんその先の想像が膨らむことが楽しいようでした。

そして、そんなファンタジーの世界で遊び疲れたところで、最後の質問は「もしかして ほんとうは、 もう じぶんの ベッドで ねむりたい?」。きっと、子どもはうんうん頷きながら、お布団へ入っていくことでしょう。想像力豊かな子どもと一緒に、大人も童心に返って楽しむことができる、素敵な作品です。

ぷっぷるコラムメンバーズ・よこ(横山香織)

10歳・8歳・6歳のわんぱく3兄弟を育てるママライター。
親子の生活がちょっと豊かになるような、等身大の情報を発信していけたらと思っています。

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