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  4. 親子でできる 脳トレ習慣&遊び Part 3 <親子でおむすび作り>

“手指”を動かすと脳が元気に!

親子でできる 脳トレ習慣&遊び
Part 3 <親子でおむすび作り>

“身体の外にある脳”と言われるほど多くの神経が通っている、私たちの「手」。 手や指を意識して使うと、脳が刺激を受けて活性化するといいます。 「そのため、ピアノやエレクトーンなどの楽器の演奏は脳にとても良いのですが、手指を動かす遊びや習慣でも同じような効果が期待できるんですよ」と話すのは、「脳の学校」の代表で、小児科医でもある加藤俊徳先生。

そこで、この連載では、加藤先生の指導のもと、日常でできる脳トレとして“手指を動かす習慣&遊び”を紹介していきます。
親子で一緒にやれば、子どもは“脳が育つ”、パパ・ママは“脳が活性化する”かも⁉
ぜひ、ご家族みんなで楽しくやってみてくださいね♪

<監修:加藤俊徳さん>

小児科専門医。株式会社「脳の学校」代表。加藤プラチナクリニック院長。昭和大学客員教授。脳番地トレーニングの提唱者。MRI脳画像診断・発達脳科学・発達障害・ADHD、認知症の専門家。『男の子は「脳の聞く力」を育てなさい』、『女の子は「脳の見る力」を育てなさい』(共に青春出版社)など著書多数。毎週土曜日21:30~22:00「脳活性ラジオ Dr.加藤 脳の学校」(InterFM897)ではパーソナリティを務める。









まずは加藤先生にしつもん!

「どうして手を動かすと、脳が元気になるの?」

脳は、担当する機能や働きによって、聴覚系・視覚系・記憶系・理解系・思考系・伝達系・運動系・感情系の8つのエリアに分かれていますが、このエリアを私は「脳番地」と呼んでいます。脳は一気に丸ごと育つのではなく、“脳番地ごとに”成長するという特徴があります。


[イラスト] 8つの脳番地

なかでも、子どもの脳の発達に欠かせないのが「運動系脳番地」。脳の中心に位置しており、他の脳番地との連携も強いため、“脳の土台”を作るためにとても大切な場所です。

そして、認知症を予防するうえで重要なのも、この「運動系脳番地」。運動することで老化物質(アミロイドβ)が蓄積しづらくなるので、ここを鍛えることが、認知症をくいとめることに繋がります。ですから、子どもと一緒に大人の皆さんも、運動系脳番地を積極的に刺激し、脳を衰えさせないほうがいいのです。

また、運動系脳番地は身体のあらゆる部分を動かすときに働く場所ですが、多くの神経が通っている「手」は特に、脳と密接につながっています。ですから、手を動かすと運動系脳番地がたくさん刺激を受け、脳が効率的に鍛えられるというわけです。


脳トレ習慣&遊び Part 3 親子でおむすび作り

[刺激される脳番地]

運動系・感情系(感覚系)・視覚系

[イラスト] 8つの脳番地:運動系・感情系(感覚系)・視覚系

[やり方]

1.ごはん、好きな具材、塩、海苔を用意します。


2.手のひらを水で濡らし、そこに塩をひろげます。


3.ごはんを手のひらにのせ、真ん中に具材を入れます。


4.包み込むようにやさしくまとめ、子どもは好きな形ににぎります。
だんだん上手に、美味しくにぎれるようになるといいですね。
大人はぜひ「いつもとは違う形」「新しい具材」のおむすび作りにもチャレンジを。


5.海苔を巻いて、できあがり。

※手をよく洗ってからつくりましょう



[Dr.加藤の脳トレ☆ポイント]

脳に一層の集中力が必要なのは「微細運動」

[イラスト] 脳に一層の集中力が必要なのは「微細運動」 ↑微細運動を支えるのは、大脳基底核や小脳など脳の深部の脳番地

運動には、「粗大運動」と「微細運動」があります。「粗大運動」とは手足や全身を動かす動き(歩く、走る、飛ぶ、蹴る、打つなど)、「微細運動」とは手先や目や口を器用に動かす動き(書く、組み立てる、楽器を演奏する、縫う、視線を動かすなど)のことです。脳の働きの連動性を高めて、集中する必要があるのは「微細運動」のほう。事実、認知症が進むと、この調整ができなくなることがわかっています。


おむすび作りで、運動系脳番地の「微細運動を担当する部位」が鍛えられる

普段の生活で、力が強すぎたり、逆に弱すぎて手先がおぼつかなかったりなど、手足を動かすときの“出力の微妙な調整”がきかないのは、運動系脳番地の微細運動を担当する部位が弱いことが原因。おむすびを作る作業は、指先+手のひら全体を使って行うので、皮膚感覚を向上させて、力の調整を覚えさせる効果が期待できます。


「砂遊び」や「粘土遊び」もおすすめ

遊びでも、「砂遊び」や「粘土遊び」など、手のひらをいっぱい使うものをぜひ取り入れましょう。タブレットやゲームなど、指先だけの動きで済んでしまう遊びとは、皮膚感覚に与える刺激の量がまるで違ってきます。たまにはパパ・ママも一緒になって遊んでみては?


【親子でやってみました!レポート】

息子は、大好きな鮭おにぎりと、しらすおかかおにぎりに挑戦。
「ごはんが手にくっついちゃう!」「どうやって三角にするの?」と悪戦苦闘しながらも、楽しく取り組んでいました。
私は、梅おにぎりの他、前から気になっていた“チーズおかか”にチャレンジ。
いつもササッと何も考えずににぎっている(=習慣化している)のですが、今回は、子どもと一緒にワイワイ笑いながら作ったり、この具材はどんな味がするのかな?と考えながら作ったりすることで、改めて、新鮮な気持ちで作ることができました。
子どもはママのように「手を山の型にしてクルクル回しながらにぎる」のができるようになりたいそうなので、これからも定期的に取り組んで、一緒に脳トレしたいと思います!


ぷっぷるコラムメンバーズ・よこ(横山香織)

11歳・9歳・7歳のわんぱく3兄弟を育てるママライター。
親子の生活がちょっと豊かになるような、等身大の情報を発信していけたらと思っています。

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