音楽教室の耳寄り情報をお届け!教室だより
音楽教室の耳寄り情報をお届け!教室だより
メニュー
  1. ホーム
  2. 教室だより
  3. 音楽・子育て情報
  4. 親子でできる 脳トレ習慣&遊び Part 5 <「ほうき」と「ぞうきん」でお掃除>

“手指”を動かすと脳が元気に!

親子でできる 脳トレ習慣&遊び
Part 5 <「ほうき」と「ぞうきん」でお掃除>

“身体の外にある脳”と言われるほど多くの神経が通っている、私たちの「手」。
手や指を意識して使うと、脳が刺激を受けて活性化するといいます。
「そのため、ピアノやエレクトーンなどの楽器の演奏は脳にとても良いのですが、手指を動かす遊びや習慣でも同じような効果が期待できるんですよ」と話すのは、「脳の学校」の代表で、小児科医でもある加藤俊徳先生。

そこで、この連載では、加藤先生の指導のもと、日常でできる脳トレとして“手指を動かす習慣&遊び”を紹介していきます。
親子で一緒にやれば、子どもは“脳が育つ”、パパ・ママは“脳が活性化する”かも⁉
ぜひ、ご家族みんなで楽しくやってみてくださいね♪

<監修:加藤俊徳さん>

小児科専門医。株式会社「脳の学校」代表。加藤プラチナクリニック院長。昭和大学客員教授。脳番地トレーニングの提唱者。MRI脳画像診断・発達脳科学・発達障害・ADHD、認知症の専門家。『男の子は「脳の聞く力」を育てなさい』、『女の子は「脳の見る力」を育てなさい』(共に青春出版社)、『すごい左利き』(ダイアモンド社)など著書多数。毎週土曜日21:30~22:00「脳活性ラジオ Dr.加藤 脳の学校」(InterFM897)ではパーソナリティを務める。









まずは加藤先生にしつもん!

「どうして手を動かすと、脳が元気になるの?」

脳は、担当する機能や働きによって、聴覚系・視覚系・記憶系・理解系・思考系・伝達系・運動系・感情系の8つのエリアに分かれていますが、このエリアを私は「脳番地」と呼んでいます。脳は一気に丸ごと育つのではなく、“脳番地ごとに”成長するという特徴があります。


[イラスト] 8つの脳番地

なかでも、子どもの脳の発達に欠かせないのが「運動系脳番地」。脳の中心に位置しており、他の脳番地との連携も強いため、“脳の土台”を作るためにとても大切な場所です。

そして、認知症を予防するうえで重要なのも、この「運動系脳番地」。運動することで老化物質(アミロイドβ)が蓄積しづらくなるので、ここを鍛えることが、認知症をくいとめることに繋がります。ですから、子どもと一緒に大人の皆さんも、運動系脳番地を積極的に刺激し、脳を衰えさせないほうがいいのです。

また、運動系脳番地は身体のあらゆる部分を動かすときに働く場所ですが、多くの神経が通っている「手」は特に、脳と密接につながっています。ですから、手を動かすと運動系脳番地がたくさん刺激を受け、脳が効率的に鍛えられるというわけです。


脳トレ習慣&遊び Part 5 「ほうき」と「ぞうきん」でお掃除

[刺激される脳番地]

運動系・理解系・視覚系

[イラスト] 8つの脳番地:運動系・理解系・視覚系

[やり方]

1.ほうきで掃いて、ゴミを一か所に集めます。
ゴミの種類や床面のタイプによって、ほうきの動かし方を変えましょう。
お子さんは長いほうきが扱いづらければ、ミニサイズのものでもOKです。


2.ぞうきんをよく絞ってから、拭きあげます。
汚れの程度に合わせて、力加減を変えましょう。
最後は、きれいになっているか、よく見て確認します。


3.自分で掃除をして「きれいになった!」と感じられると、「もっときれいにしたい」「きれいにするにはどうしたらいいかな?」と考えるようになり、掃除の精度を上げようと脳が頑張ります。
ぜひ週に一度ほど、親子で一緒に掃除する時間をもってみてください。



[Dr.加藤の脳トレ☆ポイント]

昔ながらの「ほうきでの掃除」が、より多くの脳番地を鍛えてくれる

[イラスト] 昔ながらの「ほうきでの掃除」が、より多くの脳番地を鍛えてくれる

ほうきを使った掃除では、ゴミがたまった場所を探すため、目がセンサーのように働き、「視覚系脳番地」を刺激。屋外の場合は、ゴミの種類によって、砂やほこりなら細かく、落ち葉などの場合は大きくなど、ほうきの動かし方が変わります。また室内の場合は、畳なら目に沿って、フローリングなら傷つけないように優しく掃くなど、床面のタイプに合わせるはず。このように目から入った情報を分析するのに「理解系脳番地」が、その結果を行動に移すのに「運動系脳番地」が活発に働くのです。

手・足・目を同時に使う「ぞうきんがけ」も、最高の脳トレに

“しっかり絞り、汚れの程度にあわせて力加減を変えながら拭き取る”、“足腰を使って移動しながら床の汚れを観察する”……この「両手・両足を使いながら意識的に見る」という「ぞうきんがけ」の動作は、全身の筋肉と、さまざまな脳番地を大いに刺激します。また、パパ・ママの行動・しぐさなどを「見て真似する」ことは、目と手の連携を高めて脳番地が育つので、家事のお手伝いは最高の脳トレ。掃除のほか、料理や洗濯なども、ぜひ親子で一緒にやってみてください。


【親子でやってみました!レポート】

すっかり掃除機に慣れてしまっていたので、ほうきで掃くのは久しぶりでとても新鮮でした。
はじめは面倒かな?と思っていたのですが、部屋のすみや家具の裏は、ほうきの方が掃除しやすいな~と実感。
子どもにも、小さなほうき&ちりとりのセットを与えたら、喜んでゴミを集めてくれたので、これから出番が増えそうです。

また、ぞうきんがけの方も、床や家電、扉や家具など、汚れている箇所を自分で見つけて、積極的に拭いてくれました。 洗って、絞って、拭いてと、よく手指を動かし、低い体勢を保つために、足腰もしっかり使って、まるで全身運動をした気分。
頭も身体もシャキッとするので、週に一度は取り入れたいと思います♪


ぷっぷるコラムメンバーズ・よこ(横山香織)

12歳・10歳・7歳のわんぱく3兄弟を育てるママライター。
親子の生活がちょっと豊かになるような、等身大の情報を発信していけたらと思っています。

JASRAC許諾
第6854640024Y38029号