音楽教室の耳寄り情報をお届け!教室だより
音楽教室の耳寄り情報をお届け!教室だより
メニュー
  1. ホーム
  2. 教室だより
  3. 音楽・子育て情報
  4. 親子でできる 脳トレ習慣&遊び Part 6 <親子であやとり>

“手指”を動かすと脳が元気に!

親子でできる 脳トレ習慣&遊び
Part 6 <親子であやとり>

“身体の外にある脳”と言われるほど多くの神経が通っている、私たちの「手」。
手や指を意識して使うと、脳が刺激を受けて活性化するといいます。
「そのため、ピアノやエレクトーンなどの楽器の演奏は脳にとても良いのですが、手指を動かす遊びや習慣でも同じような効果が期待できるんですよ」と話すのは、「脳の学校」の代表で、小児科医でもある加藤俊徳先生。

そこで、この連載では、加藤先生の指導のもと、日常でできる脳トレとして“手指を動かす習慣&遊び”を紹介していきます。
親子で一緒にやれば、子どもは“脳が育つ”、パパ・ママは“脳が活性化する”かも⁉
ぜひ、ご家族みんなで楽しくやってみてくださいね♪

<監修:加藤俊徳さん>

小児科専門医。株式会社「脳の学校」代表。加藤プラチナクリニック院長。昭和大学客員教授。「脳活性おんどく法」「脳番地トレーニング」の提唱者。MRI脳画像診断・発達脳科学・発達障害・ADHD、認知症の専門家。『男の子は「脳の聞く力」を育てなさい』、『女の子は「脳の見る力」を育てなさい』(共に青春出版社)、『すごい左利き』(ダイヤモンド社)など著書多数。毎週土曜日21:30~22:00「脳活性ラジオ Dr.加藤 脳の学校」(InterFM897)ではパーソナリティを務める。









まずは加藤先生にしつもん!

「どうして手を動かすと、脳が元気になるの?」

脳は、担当する機能や働きによって、聴覚系・視覚系・記憶系・理解系・思考系・伝達系・運動系・感情系の8つのエリアに分かれていますが、このエリアを私は「脳番地」と呼んでいます。脳は一気に丸ごと育つのではなく、“脳番地ごとに”成長するという特徴があります。


[イラスト] 8つの脳番地

なかでも、子どもの脳の発達に欠かせないのが「運動系脳番地」。脳の中心に位置しており、他の脳番地との連携も強いため、“脳の土台”を作るためにとても大切な場所です。

そして、認知症を予防するうえで重要なのも、この「運動系脳番地」。運動することで老化物質(アミロイドβ)が蓄積しづらくなるので、ここを鍛えることが、認知症をくいとめることに繋がります。ですから、子どもと一緒に大人の皆さんも、運動系脳番地を積極的に刺激し、脳を衰えさせないほうがいいのです。

また、運動系脳番地は身体のあらゆる部分を動かすときに働く場所ですが、多くの神経が通っている「手」は特に、脳と密接につながっています。ですから、手を動かすと運動系脳番地がたくさん刺激を受け、脳が効率的に鍛えられるというわけです。


脳トレ習慣&遊び Part 6 親子であやとり

[刺激される脳番地]

運動系・視覚系・理解系・記憶系・伝達系

[イラスト] 8つの脳番地:運動系・視覚系・理解系・記憶系・伝達系

[やり方]

1.適度な長さ(子ども160cm、大人180cmくらい)の紐を用意し、輪にします。
素材はアクリルやナイロン、毛糸など何でもOKです。


2.まずは一人でいろいろな形や技にチャレンジ。
小さなお子さんの場合は、大人が横で実際に形をつくりながら教えていくと、子どもも楽しく、上達しやすくなります。
あやとりの本や動画などを見るのもいいでしょう。


3.慣れてきたら、親子で順番に取り合ったり(二人あやとり)、二人で協力して楽しい技(腕ぬき、おもちつきetc.)に取り組んでみましょう。
コミュニケーションが取れて、よりいっそう脳が刺激されます。




[Dr.加藤の脳トレ☆ポイント]

両手を使うので「右脳」と「左脳」が同時に鍛えられる

[イラスト] 両手を使うので「右脳」と「左脳」が同時に鍛えられる

左脳は言語や論理的思考力、右脳は想像力やひらめきを司ります。脳は、右手を使うと左脳が、左手を使うと右脳が働くのですが、あやとりは両方の手を使うので、左右の脳をどちらも同時に刺激できる遊びです。複雑な指の動きは、大人の脳も活性化してくれるはず。親子で一緒に楽しみましょう。

脳内の多くの脳番地が同時に働き、効率的に、広範囲を刺激

あやとりをしている時、脳内では、指先を細かく動かす「運動系脳番地」のほか、紐がどのようにかかっているか見る「視覚系」、複雑な形を理解する「理解系」、完成させるための順序を覚える「記憶系」、大人とコミュニケーションを取る「伝達系」と、実に多くの脳番地が同時に働いています。これを繰り返すと、脳番地同士のネットワークが強くなり、脳がぐんぐん発達します。ぜひいろいろな技にチャレンジしてみてください。


【親子でやってみました!レポート】

「ほうき」「ほし」「ふじさん」など、簡単なものからチャレンジしました。
やり方を理解しようと、私の指の動きを見つめる息子の目は真剣そのもの。
最初は、自分の指を思い通りに動かすのが難しかったようで、何度かふてくされることもありましたが(笑)、できたときの達成感はとても大きく、声をあげて喜んでいました。
私は、何十年か振りのあやとりだったのですが、やっているうちに幼い時の記憶がよみがえってきて、しばらくすると、二人あやとりもスムーズにできるようになりました。
子どもだけでなく、大人の脳の記憶力アップのためにも、ぜひおすすめです。


ぷっぷるコラムメンバーズ・よこ(横山香織)

12歳・10歳・7歳のわんぱく3兄弟を育てるママライター。
親子の生活がちょっと豊かになるような、等身大の情報を発信していけたらと思っています。

JASRAC許諾
第6854640024Y38029号