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現役子育てママがおすすめ絵本をご紹介!

お母さん大好き!な絵本

こんにちは! ぷっぷるコラムメンバーズのよこです。

5月の第2日曜は母の日。この日は、お母さんへの感謝の気持ちを伝えるだけでなく、母と子のつながりを改めて認識する日でもあります。

絵本でも、お母さんと子どもの愛情がテーマになっているお話はたくさん。大好きの気持ちがたくさん詰まっているそれらの本を読み聞かせたら、お互いが幸せな気持ちになれそうですね。

そこで今回は、お母さんと子どもが題材になっている絵本をご紹介。
2冊とも、お互いをどんなに愛しているか、シンプルに描いた素敵な作品です。
読んだ後は、心がポカポカ温まって、やさしい気持ちになれるはず。
お互いへの愛情を再確認できたら、ぜひ声に出して「大好き!」と伝えあってくださいね。

「おはなをどうぞ」 作・絵:三浦 太郎(のら書店)

<1~3歳のお子さんにおすすめ>

綺麗なお花を見つけたメルシーちゃんは、お母さんにあげようと両手いっぱいに花を摘みました。そして帰り道、うさぎに「すてきな おはなですね」と言われたメルシーちゃん。「おかあさんに あげる おはなだけど、すこしだけなら おすそわけ。おはなを どうぞ」。うさぎは大喜びで「どうも ありがとう」。そこへ、ライオンやきりんもやってきて……?

鮮やかな色使いの表紙が、まるで海外の絵本かアート作品のような雰囲気。「くっついた」などの赤ちゃん絵本でおなじみの三浦太郎さんの作品です。輪郭のない、切り絵のようなシンプルで可愛い造形と、独特の優しい色調が見事にマッチしています。そして、出てくる動物たちもまた素敵。ライオンのたてがみがハートの形だったり、キリンがとても長~い首かざりをしていたり。シンプルながらも目を引く可愛さです。

それにしてもメルシーちゃん、動物たちにおすそ分けするお花の量が太っ腹!そんなにあげちゃうの?と、こちらが心配になってしまうくらいあげちゃいます。そして、とうとうお花は残り一本に。これをお母さんに渡すのかと思いきや、なんとぞうがやってきて……「おかあさんに あげる おはなだけど……よかったら どうぞ」。動物たちとメルシーちゃんのやりとりは、微笑ましくもあり、ちょっぴり切なくもあり。みんなに幸せを分けてあげるメルシーちゃんの優しさにキュンとしてしまいます。

さて、おうちに帰ったメルシーちゃんは、お母さんの胸で泣きながら言います。「おかあさんに おはなを たくさん たくさん つんだけど、ぜんぶ あげてしまったの」。悲しそうな姿が切なくて、思わず胸が熱くなりました。でも、お母さんはメルシーちゃんを抱き締めながら言うのです。「いいのよ。おかあさんの おはなはね、メルシーちゃん、あなただもの。ありがとう」。

実は我が家の末っ子も、綺麗なお花を見つけると私にプレゼントしてくれることがあります(すごく嬉しい!)。それもいつまでかな…もっとこの時間を大切にしたいな…と思わずにいられませんでした。お花をもらうことは、とっても嬉しいギフト。でもなにより、人にあげたいと想ってくれる“心”が嬉しいですよね。この本には、その喜びや素晴らしさが詰まっていると思います。優しい気持ちに溢れた、心あたたまる絵本です。

「いつまでもすきでいてくれる?」 作:マーガレット・P・ブリッジズ/絵:メリッサ・スウィート/訳:まつかわ まゆみ(評論社)

<4~6歳のお子さんにおすすめ>

カンガルーの坊やがママに聞きました。「おおきくなっても ぼくのこと かわいい?」。ママは「もちろんよ。ぼうやが げんきで おおきくなることが ママの ねがいよ」。すると、ぼくが……りんごの木になっちゃったら? 自転車になっちゃったら? 石鹸になっちゃったら? それでも僕のこと、可愛いと思う……?

母の愛情をしっかりと確かめたい子どもと、それに優しく答えるお母さんの物語。主人公は親子愛の象徴ともいえる可愛いカンガルーです。ふんわりタッチの水彩画のほか、ちぎり絵・刺しゅう・ボタンや木片なども随所に使われていて、手作りのぬくもりを感じる温かいイラストが特徴的です。

子どもなら一度は言ったことがある「ぼく(わたし)が〇〇だったら?それでも好き?」という質問。その問いに、ママが愛情たっぷりに答えるのですが、そのやり取りがとってもユニーク! ママは“どんなときでも、どんなモノに変わっても、あなたを愛してますよ”という内容をいろいろな形で表現していきます。僕がりんごの木になったら…「実をつんで甘いジャムをつくってあげる」、石鹸になったら…「つるっと逃げないようにぎゅうっと握ってあげる」、絵本になったら…「きっと読むのがやめられないわ」。素敵な発想の数々に、思わず感心してしまいました。こんな豊かな表現で愛情を表せたら、素敵ですよね。

さて、おやすみの時間まで坊やの質問は続きます。電灯、ベッド、くまのぬいぐるみ、お星さまになったら……さらに「ぼくが おとなに なって、なんでも かんでも できるように なっちゃったら?」、逆に「あかちゃんに なっちゃったら? もいちど かわいがってくれる?」という問いにも、ママは優しく包みこむように答えてくれるのです。

そして最後のページは、「ぼうや」の部分を、ぜひお子さんの名前に置き換えて読んでみてください。絵本のイラストと同じように、ぎゅーっとしながら。
「ママは ぼうやが だいすきですよ。いつも いつも いつまでもね」
私もこのページで息子たちと毎回ぎゅっとしています。「大好きだよ」という言葉は、子どもにとって、安心する、力になる言葉なんですよね。もちろん、ママにとっても。抱っこしてお互いのことを「好き!」と言いあっている今、この幸せなときを大切に過ごしていきたいと、改めて感じられる素敵な作品です。

ぷっぷるコラムメンバーズ・よこ(横山香織)

10歳・8歳・6歳のわんぱく3兄弟を育てるママライター。
親子の生活がちょっと豊かになるような、等身大の情報を発信していけたらと思っています。

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